🔍 古語拾遺の完全訳
1つ前の書は『天岩戸』の出来事が解決した直後の時期を扱ってました。 その後、陛下が天への敬意をより深く改めたことが示されてます。 今回の書は、少し時系列を遡り、『天岩戸』に対策中だったときの卑弥呼の行動に焦点を当てています。 ・ ・【原文と直訳】(天岩戸と卑弥呼)
洎于卷向玉城朝 令皇女倭姫命 奉齋天照大神 仍隨神教 立其祠於伊勢五十鈴川上 因 興齋宮 令倭姫命居焉 始在天上 預結幽契 衢神先降 深有以矣
漆黒の玉城の朝に至るまで 皇女・倭姫命(卑弥呼のこと)に天照大神の奉齋命ず 仍って神の教えに従い 伊勢の五十鈴川上に祠立て 齋宮興し 倭姫命を居らしむ 天上の幽契および 衢神の降臨に 深き意を込む
此御世 始以弓矢刀 祭神祇 更定神地神戸 又 新羅王子 海檜槍來歸 今在但馬国出石郡 爲大社也
此の御世にて 初めて弓矢および刀を神祇之祭りに用い 神地 神戸新たに定む 新羅之王子 海檜槍来歸し 今は但馬国出石郡にて大社となる
なんか表現が古くありません? 私の頭では、意味がよくわからないです…… |
彼の地で火山が噴火し、噴煙の闇に包まれていた玉城。 その世を昼に変えようとしていた期間の出来事でございます。 皇女・倭姫命(卑弥呼)は、天照大神のために断食を伴う特別な祭りを行うようにご命じられました。 神託神の御指示に従い、皇女は伊勢の五十鈴川上流に神社を建立なされました。 これが、私たちが敬う伊勢神宮の始まりでございまして、倭姫命は、神様に遣えるため、そのままその建物内にお住まいになりました。 彼女には幼少の頃から、天との強い結びつきがあり、重要な契約がなされました。特に、衢神が最初に現れたことは、特別な意味があったのでございます。 この『天岩戸』の時代の頃から、神への儀式では弓矢や剣の使用が始まり、神の土地(神宮の場所)や神門の位置(鳥居)も新たに定められました。 後の時代(応神天皇の世)に、その地には、新羅の王子である海檜槍が来日し、そのまま定住なされました。
📼 作者の斎部廣成 一人語り風
さてさて今回は、斎部の古文書の中で〝倭姫命〟と呼ばれている、有名な姫君のお話でございます…… ちなみにこの姫君、大王様の姫君であられますから、さまざまな場面で登場しておりましてですな、 ・ 水蛭子(イザナミ出産時) ・ 雉名鳴女(出雲に偵察時) ・ 肱巫(皇名の巫女・出雲) ・ 倭姫命(伊勢) ・ 五十鈴依媛命(伊勢) ・ 豊秋鍬入姫命(伊勢) ・ 岩戸辺皇女(日本書紀のみ・伊勢) ・ 日巫女(日本書紀のみ) それだけでなく『古事記』の役名の中では、一番有名な神様であられる〝天照大神〟の名も拝名しておりましてな。 『古事記』の中で人間っぽく描かれている天照大神の話は、この実在した姫君のエピソードをモチーフに描かれているのですぞ。 どなたのことを申しますのか? 『卑弥呼』(日巫女)さまでございます。 これにて、謎の邪馬台国の女王の、知られざる姿がいくつかおわかりになられると思います。 ・ ・ まず一つ目は、『天岩戸隠れ』のときの卑弥呼様のご活躍。 『本物の太陽』が火山噴火の噴煙でお隠れになられていたとき、卑弥呼さまは何をなされていたのか? 橿原宮の時代、火山噴火が起こりまして、皇女の 卑弥呼 は天照大神のために断食を伴う特別な儀式を行うように指示されました。 神の指示に従って、彼女は伊勢の五十鈴川上流に神社(伊勢神宮の内宮)を建てました。 これが伊勢神宮の始まりで、 卑弥呼 は、しばらくそこに住むことになりました。
幼少期のころから、天との強い結びつきがあり、神と重要な約束がされました。 衢神(正解を指導する神託神)が指導していたことは、特別な奇跡でありました
🎓 『古語拾遺』を理解する、分かりやすい解説
倭姫命… ヤマトヒメノミコト ➜ 姫巫女 ➜ 卑弥呼【邪馬台国】の語源 ・-・-・-・-・-・-・-・-・-・- 発音を見ると?……大倭日高見国 → 倭大国 →「邪馬台国」 字を見ると?……伊邪那岐の馬(天皇軍)を率いる 大国 【卑弥呼】の語源 ・-・-・-・-・-・-・-・-・-・- 字を見ると?……「卑」の生活を「弥栄」に変えた姫君 発音を見ると?……姫巫女 → ヒミコ
【〇〇命】と書くときは? その土地、あるいは組織に対して「命令」を出す側の人。 支配者・統率者の立場の人。 例(伊邪那岐命・大国主命など) 【〇〇尊】と書くときは? その土地、あるいは組織から「尊敬」を受ける側の人。 皇族や、側近の特権貴族などの立場の人。 例(素戔嗚尊・日本武尊など)